YAMAHA MSP3A レビュー その2

この瞬間がモニタースピーカ?

 あれから暫く聴き込んでいますが、こういう瞬間はモニタースピーカだなと思う時があります。それは、Webで英単語の発音を調べ、それを再生した時です。音が柔らかいスピーカだと今ひとつ明瞭に聞こえず、BAのイヤホンやイヤモニを引っ張り出すのですが、MSP3Aだとこれらと同様に明瞭に聞こえるのは流石です。恐らくは分解能とか高音の出方が異なるのでしょう。ただ、幾分良くなりましたが、高音がややきつめなのは相変わらずあって、その辺とのトレードオフなのかもしれません。

 この高音がややきつめなのを含め、通常の用途向けにバランスを修正するには、グラフィックイコライザでかまぼこ型のカーブに補正するのが簡単でしょう。低音まで?と思われるかもしれませんが、MSP3Aでも70-80Hz程度までは十分出ていて、あまりボリュームを上げると集合住宅ならクレームが来る可能性がある位です。いわゆる重低音まで調整するなら、さらに大型のモニタースピーカを使用して、きちんとしたスタジオで行うべきでしょう。一般的な住居なら、MSP3Aであまり不満は出ないのではないかと思います。ちなみに以前作成した吸音材ですが、もう一つ追加してMSP3Aの奥の壁沿いに敷き詰めてあります(以前使用した洗濯ネットに、ダイソーで売っている手芸用のわた130gがぴったりの分量でした)。グラフィックイコライザを使うのは邪道なのかもしれませんが、基本的にきちんと音が出ているので、このような調整が自在というのもモニタースピーカならではな気がします。

おまけにMSP3A(等)で便利な点

 蛇足ですが、MSP3Aで便利なのが、2系統同時に入力できる点です。現在、(まだ回答が来ない(ヲイ))TASCAM US-2x2HRと安物のUSBオーディオアダプタの両方がMSP3Aに繋がっています。何故かというと、US-2x2HRでASIOを使うと排他出力になってしまうので、US-2x2HRで再生中は例えばWindowsのシステム等からの音が聞こえなくなってしまうのです。そんな時に両方繋いでおき、Windowsの通常使用するサウンドデバイスをUSBオーディオアダプタにしておけば、全て音を出すことができます。単にMSP3Aに簡易ミキサーがついているだけなのですが、地味にこれが便利だったりします。

もう一つおまけにインシュレータのお話

 MSP3Aにもインシュレータは挟んであります。インシュレータには色々なものがありますが、スパイク形状のものが多いようです。素材は、硬いものは硬いシャープな音に、柔らかいものは柔らかく暖かい音に…等色々と言われるようですが、正直良くわかりません。ただ今回は、大分変な置き方をしています。音を柔らかくしようとフェルトを貼ったMDFの板をMSP3Aの下に敷いてあります。これは、以前書いたようにラックに押し込んであるので、スパイクなどの足にすると、MSP3Aの下にできる空間が悪影響を与えないか気になったからです。この辺はオカルトというか気分的な問題であることが多いのですが、少なくとも悪影響は“感じられない”ようです^^;

Author: wing