OLYMPUS E-M5 mark IIIは大丈夫?

 やっとこ発表されたE-M5 mark IIIですが、概ね好評のようです。しかし、私はあまり気に入りません。簡単に言えばワクワクしないのですね、これは。具体的には、以下のような不満があります。

  1. 基本的にデチューンしたE-M1 mark II
  2. 16万円の初値なのにプラボディ
  3. セカンドバッテリーが使えるホルダーがない
  4. 腰高のデザインとモードダイヤル配置位置
  5. E-M5 mark II(以後mark II)との非互換

1. センサーや画像処理エンジンはE-M1 mark IIからの流用で、差別化のためにデチューンされています。何かしらの新規要素がなければ、新製品としてのアピールは弱いでしょう。

2. この価格帯でプラボディは大いに疑問です。50g程度の軽量化のためにプラボディにする必要性は無いのではないでしょうか? 50gの軽量化で喜ぶユーザよりも、プラボディに嘆くユーザの方が多い気がしてなりません。mark IIのように値崩れするのを前提に、コストダウンしたとしか思えないのです。これではあまりに初期ユーザを蔑ろにしています。

3. mark IIでもバッテリーの持ちは良くありませんから、使う使わないは別として、セカンドバッテリーが使えるホルダーは欲しいところです。また、 TruePic VIII の電力消費がVIIより多いなら、撮影枚数は少なくなるでしょう。事実、仕様をみると「 CIPA 試験基準をベースにした当社(オリンパス)試験法による 」 の撮影可能コマ数 は750枚から660枚に少なくなっています。

4. 大きさはほとんどmark IIと変わりませんが、軍艦部が少し高くなっている関係で、少し大きく腰高に見えます。ヲジさんに言わせてもらうなら、銀塩時代のOMは意外と細身だったので、イメージとしてはmark IIのほうが近かったといえます。また、モードダイヤルの配置がカメラを構えて右側に移った関係で、押しやすかったシャッター周りのボタンが追いやられています。OM-1をモチーフにE-M1/10と同じ位置に配置するのでなく、E-M1/10のモードダイヤルをmark IIに合わせて欲しかったところです。

5. バッテリーが変更されたのも痛いのですが、これは消耗品ですし、mark IIなりE-M1 mark Iを残してあれば使い道はあります。個人的にはEGC-2で使用可能だったアルカスイス互換のクランプが使えなくなったのが、とても痛いものでした。恐らくサードパーティーからE-M1のように底部につけるプレートが発売されると思いますが、今度はグリップが使えないというジレンマに陥るわけです。

 このように、どうにも食指が動かないのですね。恐らくmark IIユーザは、mark IIIに行かずに、安くなったE-M1 mark IIに行くのではないでしょうか? あくまで噂レベルですが、E-M5とE-M10系列を統合するという話も出ていたので、もしかしたらそれがあってのmark IIIなのかもしれません。

Author: wing